モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
凍夜に会って、ほんの数日しか
たっていないが、姫乃は彼を頼
りに思うようになっていた。

同時に、凍夜も姫乃を信用してくれている。

もし、ここから出ていくことを
気づかれたら…。

彼の信用を失うと思うと、
気持ちが沈んだ。

かといって、妹のことを彼に
話す気にもなれない。

…もし妹が食料として目をつけられたら。

彼らの選ぶ食材の基準が
わからない以上、妹の存在を
知られるわけにはいかない。

なにより、妹に何かあったら、
自分が何をしでかすか
わかったものではない。

昔、妹の絡んだことで親友を
殺しかけたことを思い出し、
姫乃はぞっとした。

やっぱり、選択肢はひとつしかない。

意を決して、姫乃は部屋外に出た。
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