モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「一生退屈しなくていいよ。」

「本当に、どうしてよりに
よってあんな女に
惚れたんです。」

「キミがどう評価しようと
僕には関係ないけど、
キミ、姫乃が
僕の花嫁になることに
本気で不満があるのかい。」

「…。…いいえ。
彼女ほどキミに
ふさわしい女は
いないでしょう。」

「じゃあ、難癖なんて
つけずに黙っていなよ。」

凍夜の言葉に、
ノークスの口から
ため息がこぼれた。

「…いいですか、凍夜。
絶対に姫乃を逃がしたり
しないでくださいね。」

「何の話。」

「キミがここまで
入れ込む女なんて、
正直一生見つからないと
思ってましたが、
それ以上に気難しい
その性格を受け入れ
られる女なんて、
姫乃を逃せば
3度生まれ変わっても
見つかるわけがないんですから。」

「…キミ、ケンカ売ってるの。」

「本当のことを言っただけです。」
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