モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…じゃあ、もう、
二度と、自殺とか
変なことを考えたり
しないのね?」

「しません!
そんなことは気に
しなくていいですから、
あなたはさっさと
ベットに入って、
安静にしてください!」

姫乃を抱えようと
かがみ込んだ
ノークスを制止して、
凍夜が姫乃の前に
しゃがみこむ。

「姫乃。」

「なに…?」

ノークスの宣言に
安堵する姫乃を
じっと見つめてから、
凍夜は姫乃を抱えあげた。

「え、凍夜…?」

「…話がある。」

「お姉さまっ…。」

引きとめようとする
沙羅を振り切って
凍夜は姫乃を連れて
出て行った。
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