小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
せっかく集めた落ち葉が、あたしがほうきを引きずっていたせいで、一直線に伸びていた。
「さっきせっかく集めたのに~!!」
「ごめんごめん」
あたしは、テヘっと頭をかいてごまかし、ササッと落ち葉を集める。
「おまえら、毎日毎日賑やかだよな」
ゴロゴロと車輪の鈍い音と共に現れたのは、軍手を付けて一輪車を引く圭。
一輪車には、燃えるごみと燃えないゴミに分けたごみ袋がいくつも乗っていた。
「また良久に怒られてたのか」
圭は一輪車を地面に置き、片方の眉を上げる。
「“また”って……なんか、あたしが子供みたいじゃん」
あたしは竹ぼうきをギュッと握ってふて腐れる。
「ガキじゃん。そうやってすぐにふくれるところが」