小さな恋の虹〜キミと描く夢〜

文化祭のキセキ



「……なんちゅー顔してんの?」


文化祭当日の朝、家まで迎えに来てくれた圭と良ちゃんが、空を睨みつけるあたしを見て眉を寄せた。


良ちゃんから聞いたジンクスを実行すべく、あたしは昨日てるてる坊主を逆さにして雨が降るように祈っていた。


それなのに、今日はまさかの晴天。


11月だというのに、中間服の袖をまくらないと汗ばむ陽気だった。


キセキ……やっぱり起こらないか……


あたしはチっと舌打ちをしながら、良ちゃんの背中に回る。


すると、圭の方からもチっと舌打ちが聞こえた気がしてすぐに顔を向けた。


けれど、ひとり先に自転車を走らせた圭の表情は見えなかった。



「良ちゃん……今日、晴れだね」


自転車をこぐ良ちゃんの肩を握り、ポツリと呟く。


「晴れてよかったじゃん。
雨だと色々準備が大変だし」




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