小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


不安にならなくても、あたし達はきっと大丈夫。


ずっと一緒にいたんだもん。


付き合いだしたのは最近でも、今まで築き上げてきた絆はそう簡単には壊れない。


圭にもらったこの星の砂が、あたし達を守ってくれるはずだ。


「おまえはすぐに不安がってひとりで勝手に寂しがるからさ」


「悪口ばっか」


あたしが口を尖らせると、『別に悪口じゃねぇよ』と圭が笑った。


徐々に、圭の顔が近づいてくる。


あたしは星の砂の入ったビンを胸に抱き、そっと目を閉じる。


冷たい潮風と穏やかな波音に包まれ、あたし達は静かに唇を合わせた。


「ヤバイ……」



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