光のもとでⅠ

14 Side Soju 01話

 いつでも電話できるしメールもできるんだけど――。
 結局言い出せなくて、今日、なんだよなぁ……。
 さっきから翠葉の部屋で複数の声がしている。
 もう彼女たちが来ているのだろう。
 さて、なんと切り出したものかな……。
 俺も秋斗先輩と変わらない状況か。
 ま、帰りに送るとでも言ってなんとか時間を作ろう。

 二時間ほどすると携帯が鳴った。
『蒼兄? みんなが帰るって言うんだけど……』
「わかった。そっちに行くからちょっと待ってな」
 こういうタイミングで声をかけてくれるあたりが翠葉だと思う。
 俺はパソコンをシャットダウンさせ、車のキーを手に部屋を出た。
 翠葉の部屋へ行くと、制服姿の三人と私服姿がひとり。
「久しぶりです」
 と、声をかけてきたのは私服姿の簾条さんだった。
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