光のもとでⅠ
「医療従事者を志すものとして、放っておける対象ではないので」
 ほかに、なんて言えばいいのか思いつかなかった。
 そこに翠のクラスの担任が入ってきて、俺と簾条は保健室を出た。

 廊下に出ると、簾条からトゲだらけの視線を投げられる。
「ちょっと……あの子、絶対に勘違いしたわよっ!? あんた、実はものすごくバカなんじゃないのっ!?」
 わかってる……。
 翠のあの顔、間違いなく勘違いした顔だ。
 勘違いというよりは、俺の言葉がまずかった。
 簾条の言葉に言い返すこともできずにいると、携帯が着信を知らせる。
 それはすぐに途絶え、メールであることが推測できるわけだけど、……ものすごく見たくない。
 嫌々メールを表示させれば、

件名 :ばーか
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