光のもとでⅠ

32 Side Akito 01話

 あともう一仕事……。
「その前にシャワー浴びようかな」
 若槻の仕事量を減らしたことで俺も蔵元も仕事漬けの毎日だった。
 蔵元もここ一週間ほどは本社には出向かず、俺の家で仕事をしている。
 必要な資料があると大学の図書館へ行くくらいで、食べるものは全部コンシェルジュにお願いしていた。
 ただ、俺が食べるものだけは消化のいいものを蔵元がキッチンで作ってくれていた。
 しかし、お粥や雑炊やうどんには正直飽きてきている。
 ま、とりあえずは何か食べていればいいんだろうけれど。
 ホテルで缶詰になろうという話もあったが、やはり自宅のほうが落ち着くということもあり、マンションに篭ることになった。
 バスルームに入る寸前、蔵元に呼び止められる。
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