光のもとでⅠ
個室病棟、南側の一等地……。
「この病院の中では結構いい値段のする部屋だな」
そんなふうに教えてくれる。
また、自分にお金がかかっている……。
「……ストレスは身体に良くないぞ」
その一言には何も答えることができなかった。
「君はなんでもかんでも深く考えすぎなんじゃないか? もっと楽観的に考えてみれば? 南側の一等地に入院なんてラッキー! とかさ」
「そんなの、無理……」
「……どうしてバカでいいやつが賢くて、少しは賢くなりやがれってやつが大バカなのかね」
先生は大きなため息をついた。
きっと、私は鉛のような重い物体で、糸か何かで吊るされているんだ。
そして、少しの力が加わるだけで、右へ左へ、と振り子のように揺れ、その振り幅はどんどん広くなっていく。
そんなふうにして、私の心は不安定に揺れる。
いっそのこと、糸が切れてしまえばいいのに。
そしたら、落下して揺れは止まる――。
「この病院の中では結構いい値段のする部屋だな」
そんなふうに教えてくれる。
また、自分にお金がかかっている……。
「……ストレスは身体に良くないぞ」
その一言には何も答えることができなかった。
「君はなんでもかんでも深く考えすぎなんじゃないか? もっと楽観的に考えてみれば? 南側の一等地に入院なんてラッキー! とかさ」
「そんなの、無理……」
「……どうしてバカでいいやつが賢くて、少しは賢くなりやがれってやつが大バカなのかね」
先生は大きなため息をついた。
きっと、私は鉛のような重い物体で、糸か何かで吊るされているんだ。
そして、少しの力が加わるだけで、右へ左へ、と振り子のように揺れ、その振り幅はどんどん広くなっていく。
そんなふうにして、私の心は不安定に揺れる。
いっそのこと、糸が切れてしまえばいいのに。
そしたら、落下して揺れは止まる――。