光のもとでⅠ
 ペルシャ猫は静かな猫だが、猫らしい高飛車な部分があり、基本は傍観タイプ。
 ところが、皮が一枚むけると好奇心旺盛で気性の激しい部分が現れるらしい。
 ……えぇと、つまり口を開いたら毒を吐く、ということだろうか。
 猫のたとえはともかく、
「懐柔したんじゃなくて、懐柔されたのは私のほうだと思うんです」
 そう口にすると、会話は行き詰まってしまった。
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