光のもとでⅠ
「ツカサのカバッ」
「「は?」」
 ふたりそろって間の抜けた声を出す。
 不服そうな顔をするツカサに、
「だって、今日が秋斗さんの誕生日なんて聞いてないっ」
「教えてないし」
 しれっとした顔で答える。
「プレゼントも何も用意できなかったじゃないっ」
「どっちにしろ病院にいるんだからプレゼントは用意できないだろ?」
 確かにそうなんだけど……。
 それ以上の抗議ができずにいると、
「なんか珍しいものを見た気がする……」
 今度は左側から声がした。
「何が、ですか?」
 秋斗さんに尋ねると、
「こんな君は見たことがない」
 言いながら苦笑する。
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