光のもとでⅠ
「俺がいけないんだ……。君にキスをしたりキスマークをつけて、翠葉ちゃんの許容量をオーバーするようなことばかりをして身体を傷つけた」
「……身体に、傷?」
「うなじにキスマークをつけた。そしたら、翠葉ちゃんはそれを掻き毟って擦過傷になった。挙句、その夜にはひどい頭痛を起こし、楓がマンションにいなければ病院へ行って処置を受ける必要があった」
 自分はどうしてこうなんだろう……。
 そう思わずにはいられない。
「楓と湊ちゃんに、しばらくの間は翠葉ちゃんと会うなって言われて、俺はそれを受け入れざるを得なかった。それがこの日、六月十一日だよ」
 呆然としている私に、秋斗さんはまだ話を続ける。
「七月四日、この日にすべてなかったことにした。つまり、俺たちは別れたんだ。付き合うとか付き合わないとか、そういうのはなしにしようって話をした」
 すると違う声が割り込む。
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