光のもとでⅠ
 はたまた、司を引き込むためのトラップだったのか。
 もしくは、三つすべてなのか……。
 静さんが考えていることを読もうと思っても容易ではない。
 考えても答えが出そうにないものはあとに回し、自分がすぐに対峙することになるであろう仕事へと頭をシフトする。
 携帯からメールを確認すると、蔵元から数時間置きにメールが届いていた。
 そのどれもが現況報告。弊害のあるなし。
 頭の中で段取りを済ませ、若槻の二十四時間解放を心に決める。
 ふたりには感謝してもしきれない。
 俺が会社に損害を出さずこんな時間を過ごせたのは、ひとえにふたりのおかげだ。
 そして、表沙汰にせず時間を与えてくれたのは静さんだろう。
 それから――司、かな。
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