光のもとでⅠ
 ある程度予想はしていた。でも、そこまで驚いた顔をしなくてもいいと思う。
「来るって予告しておいたけど?」
 緊張する必要はなかったかもしれない。
 翠は目をまん丸に見開いて瞬きすらしない。
 やっと口を開いたかと思えば、
「うん……。写真、ありがとう。すごく嬉しかった……ありがとう」
「どういたしまして……」
 いつもと同じように返事をしたつもりだけど、どうしたことか次の会話につながらない。
 気まずい原因はこちらにある。
 ならば、先に謝ってしまえばいい。困った顔をされる前に――。
「……電話に出れなくて、メールにも気づかなくて悪かった」
 やっぱり、言い訳はしたくなかった。
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