光のもとでⅠ
 人に言われたら同い年なんだ、と思うけど、私の中では一学年先輩、という印象が強すぎる。
 なんでツカサは大丈夫だったのかな……?
 そんなことを考えていると、
「俺たちの名前忘れちゃった?」
 と、長身の春日先輩に顔を覗き込まれる。
「いえ、優太先輩、嵐子先輩、朝陽先輩、ちゃんと覚えています」
「覚えててくれて良かった」
 春日先輩は人好きのする顔で笑う。
「ついでにさ、千里も名前で呼んでやってよ」
 美都先輩に言われて少し考える。
 センリセンリセンリ――あ、漣くんっ!
「ほら、そこっ! っておまえたち、揃いに揃って生徒会役員じゃないか。とっとと中に入れ、ほかの生徒に示しがつかんっ」
 図書棟から出てきた先生に怒られた。
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