光のもとでⅠ
 それは学校外の企業が行う模擬テストでの高得点常連者に名前を連ねる生徒が多いことと、数ある部活動の成績が物語っているのだろう。
 運動部は、基本どの部も地区のベスト8には入っていて、それらの大半がベスト3に食い込むというあり得ない成績を持つ。
 この学校の中を見なければ、「あり得ない」の一言で片付けられてしまいそうなものだけれど、実際にこの学校へ入ってみればわかる。
 みんなそれだけの努力をしている。
 決して努力を惜しまない人たちの集団なのだ。
 こういう精神的な部分の鍛錬においては、幼稚舎から高等部までのエスカレーター校だとある程度の方向性――向上心などのベクトルが統一されるものなのかもしれない。
 そのうえ、外部生の受け入れ枠が少ないこともあり、どちらかといえば、外部生が内進生に感化されることのほうが多い。
 ――郷に入っては郷に従え、なのだ。
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