光のもとでⅠ
『最大の譲歩として、さっきの返答は聞かなかったことにしてもいい。その代わり、もう一度訊く。何があった?』
「……秘密」
『その時点で肯定してると思うけど?』
「でも、嘘はついてないもの」
『それは認めるけど……』
「内容は秘密。あまり情けないところばかり見せたくないから」
『別にかまわない』
「ツカサがかまわなくても私がかまう」
『……話ならいつでも聞くから』
「うん、ありがとう。もう少しがんばってみる」
『無理しない程度に。……体調は?』
「悪くはないよ。ただ、身体がだるいのは取れないみたい」
『そっちはこっちよりも冷えるから、身体は冷やさないように』
「うん。電話、出てくれてありがとう」
『どういたしまして』
 通話を切って、床から離脱する。
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