光のもとでⅠ
「やだ」
「っ……翠――」
 本当に翠が何を考えているのかがわからない。
「だってっ、ツカサが来たところでいいことないものっ。どうせ、ツカサは私をその場から引き剥がそうとするだけで、女の子たちの言い分を聞くつもりはないのでしょうっ!?」
 当たり前だ。
 それの何が悪い?
 そいつらの言い分を聞いたら、翠は俺の言い分を聞くのか!?
「それじゃ意味がないものっ。私は会いにきてくれた人と話をしているだけっ。それ以上でもそれ以下でもないっ。もし、ツカサが来て、その女の子たちと話をしてくれるなら呼ぶ」
 堂々巡り――。
 それ以外の何ものでもない。
 そうだ、俺がこの場に来るとたいていがこういう話の流れになって言い合いで終わる。
「勝手にしろっ」
 これ以上話を続けたところで、いつもと結果は変わらない。
 近頃はこんなことばかりだ。
 球技大会が終わってからまともに話せていない気がする。
 イライラが、胸のむかつきがおさまらない――。
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