光のもとでⅠ
「今日はいったいなんの日だろう……」
 色んなことがありすぎて頭の中が整理できない。
 できることなら、真っ白な紙に起きた出来事を全部書き出したい気分だ。
 ぼーっと点滴の滴下を見ているとドアがノックされた。
「はい」
「俺だけど……」
 司先輩……?
「どうぞ」
 ドアが開き、制服姿の先輩が入ってきた。
「具合は?」
 訊きながら窓際に腰を下ろす。
「ご覧のとおり、ですかね。体は起こせなくて……」
「薬に慣れるまでの数日だろ? それまでは我慢するんだな」
「はい……早く、学校に行きたい」
「無理して行ってもいいことはないだろ。今週いっぱいは休め。海斗たちもその内来るから」
「でも、来てもらってもこの状態なんですけどね……」
「会えないよりは会えたほうがいいのかと思ったけど?」
 会えないよりは会えたほうがいい、か。
 確かに会いたいしお話もしたい。でも、こんな状態の自分を見られることには少し抵抗があった。
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