光のもとでⅠ
『はい』
「姫の休憩時間です」
 その言葉に中からロックが解除され、秋斗さんに迎え入れられる。
「じゃ、こちらでお預かりします」
 にこりと笑う秋斗さんに部屋へ引き入れられる。
 この部屋に入ってびっくりしたのは数日前。
 実家の自室と酷似する雰囲気に驚いた。
「あまり珍しい部屋ではないけど、翠葉ちゃんにとってはびっくりする部屋だよね?」
 クスリと笑う秋斗さんを見て、以前の私も驚いたんだな、と察する。
 きっとこの部屋は蒼兄のデザインだ。
 そんなことを思いながら部屋を見回した。
 最初こそ仮眠室で休む予定だったけれど、空調がガンガンにきいている仮眠室では乾燥で喉を痛めるから、と私は秋斗さんの仕事部屋にあるソファで横にならせてもらっていた。
 今日もソファにはすでに羽根布団がスタンバイしている。
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