光のもとでⅠ
「実行委員に誘導班がいて、ちゃんと誘導してくれるようになってる」
 そうなんだ……。
「それにしても、この金額どう捌くかなぁ……」
 優太先輩は頭をわしわしと掻く。
「優太、俺、見回りに行ってくる。で、そのまま小体育館に行くから」
「あ、もうそんな時間か。了解です」
 生徒会男子メンバーはリクエストの多かった嵐の曲を六曲歌うことになっていた。
 それらすべてを文化部に演奏させるのは文化部へのウェイトがかかるうえ、練習時間を捻出するのが難しいという結論に至り、二曲以外はカラオケ機材を利用するのだとか。
 どうやらサザナミくんのお母さんが音楽スタジオ兼カラオケショップを経営しているらしく、そこから機材を借りてきたらしい。
 振り付けの練習もあることから、時間を見つけてはツカサ以外のメンバーは小体育館で練習をしているという話。
 歌いながら踊るなんてすごいな、と思う。
< 4,657 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop