光のもとでⅠ
 俺と空太が当てられてしまった言葉の数々は、翠葉のために発した言葉かもしれないけれど、「用意されていた言葉」ではない気がした。
 司の中にある気持ち――。
「想い……かな」
 でも、司は自分の感情をあんなふうに人に話すタイプではなく……。
「あああああああ……」
 唸りながらゴロゴロと転がり、ソファにぶつかって止る。
「……変わった、のかな?」
 この夏、翠葉が少し変わったように、司も何か変わったのだろうか。
 ずっと一緒に育ってきた兄弟みたいな関係なのに、その兄弟の「異変」という名の成長を見落とした気がする。
 秋兄は何かアプローチ続けてるのかな?
 なんか、あのままいったらふたりうまくまとまってしまいそうだ。
 秋兄はそれを見ているだけなのだろうか――。
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