光のもとでⅠ
「今度は何?」
 翠は俺の声に驚き顔をあげる。
 こんなことにも慣れたけど……。
「だからさ、同じ部屋に自分以外の人間がいること忘れないでほしいんだけど……」
「ごめん」
 俺の目を見て謝っては髪で顔を隠す。
「わからないところ、教えてね……。成績だけはどうしても落としたくないから」
 か細い声の原因は不安、か……?
「そんな手伝いならいくらでも? ただし、容赦手加減一切しないけど」
 俺の言葉に顔を上げると、翠は肩を竦めてくすりと笑った。
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