光のもとでⅠ
「その空いてるパソコン、それだけは通常回線のネットにつないで。こっちはうちのメインコンピューターにつないでいるから、通常の回線とは異なるんだ」
「了解です」
「確かそのあたりにパスとかIDとか突っ込んだ気がする」
と、フローリングを指す。
それに気づいた若槻くんが、
「本当、この人こういう人なんですよね。……はい、これ」
と、ファイルを渡された。
「あれ? ファイルなんかに入れたっけ?」
「……秋斗さんがあまりにも適当に突っ込んでるのを見るに見かねた蔵元さんがファイリングしてくれたんですっ」
「だって俺、ファイリングしなくてもわかるし」
「知ってますか? この人、片付けとか整理整頓とかすごく苦手なんですよ」
と、若槻くんからの告げ口。
あれ? でも、図書室の職場はきれいじゃないかな?
「職場がきれいなのは周りの功労です。うちでいうなら蔵元さんと俺。学校じゃ司くんって年下の従弟とあなたなんじゃないですか?」
……とくにあの部屋を掃除した記憶はないけど。司がやってるのか?
俺が首を捻っていると、
「蒼樹はとくに何をしてるつもりもないと思う」
高速で打ち込みをしつつ先輩が会話に混じる。
「了解です」
「確かそのあたりにパスとかIDとか突っ込んだ気がする」
と、フローリングを指す。
それに気づいた若槻くんが、
「本当、この人こういう人なんですよね。……はい、これ」
と、ファイルを渡された。
「あれ? ファイルなんかに入れたっけ?」
「……秋斗さんがあまりにも適当に突っ込んでるのを見るに見かねた蔵元さんがファイリングしてくれたんですっ」
「だって俺、ファイリングしなくてもわかるし」
「知ってますか? この人、片付けとか整理整頓とかすごく苦手なんですよ」
と、若槻くんからの告げ口。
あれ? でも、図書室の職場はきれいじゃないかな?
「職場がきれいなのは周りの功労です。うちでいうなら蔵元さんと俺。学校じゃ司くんって年下の従弟とあなたなんじゃないですか?」
……とくにあの部屋を掃除した記憶はないけど。司がやってるのか?
俺が首を捻っていると、
「蒼樹はとくに何をしてるつもりもないと思う」
高速で打ち込みをしつつ先輩が会話に混じる。