光のもとでⅠ
「葉月さんだっけ? たぶん、彼女がやろうとしている方法が一番いいと思うわよ?」
 神楽さんは少し突き放すような話し方をする人だった。
 逆に、都さんは擁護するように話す。
「別に楽器を壊すとか乱雑な扱いをするという意味じゃないの」
 ふたりは磁石のプラスとマイナスのよう。
 双子ってこんな感じなのかな……。
 葉月さんはプロに言われたからか、口もとを歪ませながらも了承してくれた。
 私は肩を何度か上下させ、手を軽く振ってグーパーグーパーと繰り返す。
 楽器に触れる前のちょっとした準備運動。
 インカムを外して朝陽先輩に預けると、椅子に座りハープを抱え、力いっぱいに弦を掴む。
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