光のもとでⅠ

52

「ツカサは保険屋さん。いつも自分にも人にも厳しくて……。根はすごく優しいのに、気づくまでにちょっと時間がかかる。わかりづらい優しさだけど、それに気づけたときはすごく嬉しいと思う」
 そこまで言って笑みを添えてみた。
 もともと泣いたあとだから泣き笑いみたいな顔でも不思議がられないのがせめてもの救い。
「笑顔の使い方は間違えていると思うけど、とても頼りになる人、かな」
「……そう」
 これ、私も訊いていいんだよね?
「ツカサにとって、私はどんな存在?」
 口にしてから後悔した。
 こんなことを訊いたところで何が変わるでもないのに……。
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