光のもとでⅠ
 確かにどうやっても医療機器には見えないだろう。
 あれは秋兄が翠のためだけに開発した特注品なのだから。
 俺のできることを……と思いつつ、いつも数歩先を行く秋兄と自分を比べて嫉妬せずにはいられない。
「あ、もしかして――秋斗先生開発の規格外アイテム?」
「そう」
「……で、今それを司が持ってる理由は? ほかの荷物は付き人が持ってるわけでしょ?」
 あまりにも体調はどうなのかと訊きすぎて預けられたとは答えたくない。
 けど、朝陽は「推測」という名の答えを手にしつつ俺に訊いている。
 そんな気がしたからどうでもいい返事をした。
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