光のもとでⅠ
「……これ、どうしよ」
「何か問題があるなら俺から返すけど?」
 その声に心臓が止まりそうになる。
 持っていた携帯を落とすくらいにはびっくりした。
「そんなに驚いてもらえるとは光栄だな」
 振り返るとツカサが立っていた。
 完璧なまでに爽やかな笑みを貼り付けて。
 今度はツカサが背後に立っていたのだ。
 落とした携帯はツカサが拾ってくれた。
「とりあえず、壊れてはいないようだけど……。悪いな、確認でディスプレイ見たときに見えた。今、鎌田にメール?」
「……うん」
「昨日連絡するって言ってなかったか?」
 私はその問いに返せる答えを持っていない。
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