光のもとでⅠ
「ほら、それよこしなさい。これ、秋斗のジャケットでしょ?」
「はい……」
「何? 今日みたいな寒い日に外にでもいたんじゃないでしょうね?」
「テラスに……」
「……冷えて胃にきたんじゃないの?」
「そうかもしれません……」
「まずは診察。ちょっとお湯で手あたためてくるから横になってなさい」
「はい」
 カーテンの向こうで水の流れる音を聞きながら、私は制服のボレロを脱いで横になった。
「押していくから、痛いところあったら言うように」
「はい」
 診察の結果、先生は私の投薬リストを見て一言。
「あの薬は夜寝る前のみか……。今、夜に飲ませてる薬出すから、それ飲んで少し休みなさい」
「ありがとうございます」
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