光のもとでⅠ
 不思議に思っていると、
「ここはリゾート地ですので、平日はもう少し乗り降りする方がいらっしゃいますが、土日のこの時間帯には駅を利用される方は少ないのです」
「そうなんですね……」
 閑散とした駅を出ると、これまた無駄に広いロータリーがあった。
 路面はアスファルトで舗装されており、人が歩く場所は白からグレーのグラデーションブロックで模様が施されている。
 夜だというのに暗いという印象を全く受けないのは、LEDライトの強烈な街灯に照らされているからだろう。
 前方十メートルは容易に見渡せる。
 けれど、人がいない場所がこれだけ明るく照らされていると、なんだか物悲しい。
 私は明るいはずのロータリーに「孤独」を感じていた。
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