光のもとでⅠ
「ね? これしか書いてないでしょう?」
 次の瞬間に、ふたりはお腹を抱えて笑いだした。
「えっ!? 笑う要素あったかなっ!?」
 訊いても教えてはもらえないらしい。
 何度見ても、メールにはお天気のことしか書かれていない。
 唯兄がひぃひぃ笑いながら、
「司っちらしいけど、それが天気予報ってどうなの、くくく……」
 蒼兄は完全にツボに入ってしまったらしく、五分ほどずっと笑っていた。
 私はひとり置いてけぼりをくらった気分。
 ちょっとつまらないと思いつつ、メールの内容に少しほっとした私はシナモンの香りがするフレンチトーストを食べることに専念した。
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