光のもとでⅠ
 思い出しては涙が溢れる。
「どうかした?」
 先生に訊かれ、私はそのときの話をした。しゃくりあげるものをこらえながら。
「翠葉ちゃんは体調的に色んなものを抱えているものね。でも、周りにたくさん理解者がいて幸せね?」
 首を大きく縦に振る。大好きな人たちのことを思い浮かべて。
 私は幸せ。こんなにも自分をわかってくれる、肯定してくれる人が周りにたくさんいて。
 それがどれだけ幸せなことなのか、今改めて知った。
「翠葉ちゃんが反発しちゃうのは自分の身体に対して、なのね。……難しいことだとは思うけど、その体を翠葉ちゃんが肯定してあげる、認めてあげることで葛藤や反発心は少し軽いものになるかもしれないわ」
 そうなのかもしれない。
 頭ではわかっているつもりだけど心が追いつかない。心が伴わない。
 理解できても実践は難しい。
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