光のもとでⅠ
 高等部門前にも学内バスは停まるけど、少し歩きたくて桜香苑へと向う。桜香苑と梅香苑を抜けたところにある梅林館前にも学内バスは停まるから。そこから乗ろうと思った。
 サクサク歩けば高等部門までが徒歩七分、高等部門から初等部門までがバスで十分の計二十分弱コース。一方、梅林館までは徒歩十五分、図書館前から初等部門まではバスで五分の計二十分。ほぼ変わらないけれど、より長く外にいるのは後者になる。
 それでも――冷たい空気で肺を満たしたい気分だった。
 自分が何を考えているのか時々わからなくなる。寂しいと思えばぬくもりを求め、あたたかいものに触れると寒さに身を晒したくなる。まるで、甘えてはいけないのに甘えたくて、甘えてもいいのに甘えられない人みたい。
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