光のもとでⅠ
「私がこんな話をしてはおかしいですか?」
 すぐには答えることができなかった。今まで見たことのないツカサの表情を見た気がしてしまって。
「御園生さんも知ってのとおり、ああいう息子ですからね。自宅での顔しか知りません」
 涼先生は窓の外、空を少し見上げ、
「……とはいえ、学校でもさほど変わらないであろうことは予想しているのですが」
 ツカサと似た顔がツカサのことを話しているのはとても不思議な感じがしたし、どれほど見つめても文句は言われない。けれど、
「それは御園生さんの癖ですか?」
「え……?」
「さっきから視線が張り付いている気がしてならないのですが」
「わっ、すみません……」
 文句は言われなかったけれど、指摘はされた。
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