光のもとでⅠ

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「何? 翠葉、ストーカー被害にあってるの?」
 こちらの会話にすぐ反応を示したのは湊先生だった。
 髪型とメイクは式のときと変わらず、着ているものだけが異なる。黒い毛皮ロングコートの裾から赤いロングドレスがちらりと覗く。
「ちょっと秋斗っ、翠葉の警備どうなってんのよっ」
 湊先生は勢いよく秋斗さんに突っかかる。
「ストーカー? そんな報告は上がってきてないけど……」
 口にしてから、「あ……」って顔をした。
「もしかして俺のこと?」
 自分を指差し、引きつり笑いで尋ねられる。
「ほかに誰がいるんですか」
 唯兄がぞんざいに答えると、
「司とか……?」
 秋斗さんは自分を指していた指を躊躇せずツカサに向ける。
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