光のもとでⅠ
「でも……明日、か――」
 秋兄は空を見上げて憂い顔。
「明日は翠葉ちゃんにとってかなり衝撃的な日になる」
「じーさんのこと?」
「そう……じーさんのことだ。式のときまで言わないつもりだろ。顔を合わせてそこで初めて知ることになる」
「それ、今どうこう言っても仕方ないし……」
「だよなぁ……」
「なら、そのフォロー入れるのにも丁度いいんじゃないの?」
「確かに……。でも、夜まで指を加えて待つっていうのも性に合わない」
 言うと、秋兄は反動をつけて立ち上がった。
「司。明日の朝、隣の部屋を訪問しない?」
「……レストランまでのエスコート?」
「そっ。今日の様子だと、彼女は間違いなくうろたえるだろ? そこに俺と司の手を差し出そう」
「困らせるために?」
「まさか。そこまで性格悪いつもりないんだけど?」
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