光のもとでⅠ

三月二十六日 Side 御園生蒼樹 02話

 先輩に言われたとおりに進むと、救急外来受付に着いた。
 廊下の端でストレッチャーを片付けている救急隊員を見つけ、俺は何も考えずに駆け寄り、そのままの勢いで救急隊員の腕を掴んだ。
「翠葉はっ!? 妹はっ!?」
 ふたりのうち、年配の人が対応してくれた。
「御園生翠葉さんのお兄さん?」
「はいっ、妹はっ!?」
「今、中で処置を受けているところだよ」
 そんなことが知りたいわけじゃなくてっ――。
「ご両親はまだかな?」
「渋滞にはまってるみたいで、自分が先に来ましたっ」
「そうか……。妹さん、幸倉運動公園で倒れているところを近所の人が発見して救急車を呼んでくれたんだ。……今は処置室でがんばっているよ」
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