光のもとでⅠ
 そんな話は何度か聞いたことがあったけど、ドジだなぁ、くらいにしか思っていなかった。
「……異論はないよ」
「うん、それでなんだけどさ、翠葉の部屋、三人で作らないか?」
 思いも寄らない提案だった。
 両親のことだから、サクサク進めてあっという間に造ってしまうのだろう。そんなふうに思って聞いていた。
「初めて手がける仕事が妹のためのプレゼントだなんてなかなかないぞ?」
 少しいたずらめいた顔で父さんが言う。
「蒼樹にできることはなんでもやってごらん。翠葉のために、翠葉がどんな部屋だったら過ごしやすいかを考えながら」
「……いいの?」
「もちろん。蒼樹が手を入れた設計図で足りないところは父さんが補強する」
「……やりたい」
「うん、やればいい」
「ただ、サプライズのプレゼントにしたいから、制限時間つきよ?」
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