光のもとでⅠ
「だから、もし……だよ。もし唯兄の手に戻ってきたらどうする?」
訊いた途端、くっつけていた背中が離された。
ふいに部屋の空気が変わる。
「リィ、限度がある。見つかりもしないものを見つかったら、なんて言葉で話せないだろ」
低い声が背中に響いた。司先輩の声とも違う。とてもドスのきいた声だった。
恐る恐る振り返ると、ものすごく怖い顔をした唯兄がいた。
一瞬目をぎゅっと瞑って息を吸い込む。
目を開け、枕元においた手提げ袋に手を伸ばした。
それを一度胸もとに抱えてから、
「唯兄……それでも、"もしも"は存在するかもしれないでしょう?」
「……リィ、いい加減にしろ」
本気で怒っている声だった。
覚悟を決めるときだった。
体育座りを解き、唯兄に向き直って正座する。
唯兄は鬼のような形相をしていた。
「これ……何とも知らずに私が三年間持っていました」
そう言って手提げ袋を差し出す。
「まさか――」
それは声にはならず、唇だけがその形を模る。
震えた手が手提げ袋に伸びてきて、しっかりとそれを掴んだときに自分の手を放した。
訊いた途端、くっつけていた背中が離された。
ふいに部屋の空気が変わる。
「リィ、限度がある。見つかりもしないものを見つかったら、なんて言葉で話せないだろ」
低い声が背中に響いた。司先輩の声とも違う。とてもドスのきいた声だった。
恐る恐る振り返ると、ものすごく怖い顔をした唯兄がいた。
一瞬目をぎゅっと瞑って息を吸い込む。
目を開け、枕元においた手提げ袋に手を伸ばした。
それを一度胸もとに抱えてから、
「唯兄……それでも、"もしも"は存在するかもしれないでしょう?」
「……リィ、いい加減にしろ」
本気で怒っている声だった。
覚悟を決めるときだった。
体育座りを解き、唯兄に向き直って正座する。
唯兄は鬼のような形相をしていた。
「これ……何とも知らずに私が三年間持っていました」
そう言って手提げ袋を差し出す。
「まさか――」
それは声にはならず、唇だけがその形を模る。
震えた手が手提げ袋に伸びてきて、しっかりとそれを掴んだときに自分の手を放した。