私の刑事さん


秀ちゃんの葬式の日、私は静に眠る秀ちゃんに

『待っててね、すぐ逝くから』

って約束をした。

あのとき、一瞬…秀ちゃんが笑ったんだ。

『約束だよ』

って言ったんだ。

秀ちゃんは天国で私のことを待ってる。

早く逝かなきゃ。

秀ちゃんが寂しがってる…

あのときから時が止まってる秀ちゃん

私だけ大人になるなんて不公平だ。

どんなときも二人一緒だよ。









私はこの日の夜、海斗さんの家を出た。


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