もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
『確か、サヤカの親御さんも医者ダッタヨネ?』


起き上がって、座り直す優衣。


「うん、パパは外科の先生でママが小児科の先生。おじさんよく覚えてるね」


『ワタシの記憶力は、ずば抜けてるんダヨ』


「へぇー」
(自分で言ってるし……)


『キット、サヤカの親御さんは、自分達が医者デアル事を幸せに思ってるんだろうナァ』


「………………」


『ダカラ、サヤカも医者にナレバ幸せになれると思い込んでるんダヨ』


「そんなの、親の勝手な思い込みじゃない! 自分の子供のこと、なんにも分かってないよっ」


『マァ、親ってのも、子供と一緒に成長しているようなものダカラネ』


「そんなぁ……」


『親子とイッテモ、別々の人間……。自分の気持ちや想いは、勇気を出して伝えようとしなケレバ、何も始まらないんじゃナイノカイ!?』


「うん……。おじさんも、たまには妖精らしいこと言うんだね」


「ワタシは、正真正銘の妖精ダヨ」


「はいはい……」
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