もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
チャララーン♪


「……まさか!?」


【新着メール、1件】


そのメールは優衣の予想通り、工藤からの一斉メールである。


「早っ!」


《白樺スキー場に決定!
AM9:00、駅に集合。
PS.Mバーガー店長了承済》


「おじさん! ダブルデートの行き先はスキー場だって……。もう、こうなったらガンガン滑ってやるーっ」


『ヘッ! スキーって、雪山を板で降りてくるアノ危険なスポーツ?』


「全然、危険じゃないよ! 私は、スノボーだしっ」


『ヘッ、巣の棒で降りてくるのカイ?』


リアルに想像したおじさんが怯えだす……。


「大丈夫! 私、自信あるからっ」


『……ヤッパリ、止めとこうカナァ』


「おじさーん! 約束したでしょ」


『……シタッ』


「着いてきてくれるよねっ」


『………………』


「素敵な妖精のおじさーん!」


おじさんは黙ったまま頷くと、凄い勢いで何かを書き始めた。


まるで、全ての記憶を書き残すかのように……。
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