もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「行ってきまーす!」


玄関のドアを開けて、眩しい光の中へ……。


「あ〜っ、いい香り〜っ。また、この季節が来たんだぁ」


煌めき香るラベンダー畑を通り抜けて、バス停に向かう。


今年も、紫色の風が心地いい……。


「おはようっ」


緊張しながら、いつものバスに乗る。


「おはよ」


照れくさそうに、いつもの場所に大谷が立っている。


(私達って、付き合ってるんだよね〜)


「1時間目、何?」


「えっ?」


いつもの調子で、あっけらかんと話し掛けてくる大谷。


「古典だったかなぁ」


「古典かぁ……。俺らは体育! しかもサッカー」


「あっ、そうなんだぁ」


「俺の活躍、まじで凄いからっ」


(はっ! 結局、またまた自慢っ!?)
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