しゅわしゅわさいだー
あたしは少し前にあるイケメンくんの背中目掛けて走った。


「あ、あの!」

「…はい?」


わ、やっぱりかっこいいな…。

じゃなくて!


「定期落としましたよ?」

「え、あぁ、ありがとうございます」


あたしの手からパスケースを取ると、再び歩き出してしまったイケメンくん。


これじゃ、折角のチャンスが無駄になっちゃう!


「あ、あのっ!」

「まだ何か?」

「き、昨日はすみませんでした!」

「昨日…?」


あれ、もしかして覚えてない?


「電車で足を踏んじゃった者です」


なんじゃそりゃ!と、思わずツッコミを入れたくなるような自分が嫌いだ…。


「あー、あの子か。これでお互い様ですね」


話繋がなきゃ!


「あ、あたし、立花美桜って言います!S高校の一年です!」

「あれ、タメ?俺は小野寺奏太。K高校の一年」

「タメー!?先輩かと思ってた…」

「ま、宜しく。立花」

「よ、宜しく…」
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