君が好きな理由。
 
 気づいているかい?隼人くん。


君がブラックコーヒーのようだと言った彼女と、君はそっくりなんだ。
どこか悲しげな瞳も。
強すぎるから、優しすぎるから、傷ついてしまうところも。


あの2人が出会った先に待つのは、一体どんな結末なんだろう。


どちらにせよ、2人を引き合わせてしまった俺は、責任を取らなくちゃならない。
どんな結末でも、見届けなければならない。
ただ、出来ることなら…


「君たち2人には幸せを見つけてほしいと思うよ。心から。」
コーヒーの香りに包まれながら、俺は一人、つぶやいた。









 

 「今日のコーヒー、ちょっと苦かったよ、マスター。」
マスターの願いを知ること無く、私は夜の繁華街を一人、さまよい歩いていた。





   



black cofee girl.
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