パーフェクトティーチャー
そこには城咲あおいがいた。


氷室を振り向かせるため、校門で芝居をうち、恋に敗れた結果、登校拒否を起こした社長令嬢。


「私は今、激しく感動してるの。
アンタたちの純愛に」


そう言って、泣き真似をした。


「いつからここへ?」というほたるの問いに、
「私も先生のことが心配でマンションで待ってたの。
そしたらほたるが現れて・・・」と顛末を話した。


「城咲くん、もう体調はよくなったのか?」


「ええ。
もう大丈夫よ。
先生のこと、やっと吹っ切れたの。
そのことを報告しにマンションに行ったんだ。
盗み聞きしてごめんね。
二人の話を聞いてるうち思ったの。
私のことなんかより、二人に幸せになってほしいって・・・」


早口でまくしたてると、さらにあおいは胸をドンと叩き、自信たっぷりにいった。


「お金は心配しなくて大丈夫よ。
うちのパパにオーナーになってもらうから」


夢じゃないかしら。


ほたるが頬っぺたを思い切りつねった。


顔半分に痛みが走る。


だが、ひと時の苦痛はすぐに幸福感にとってかわった。


【了】



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