パーフェクトティーチャー
「校長に来てもらったのは他でもないわ。
学内で妙な噂を聞きつけたのよ」


「またですか。
まったく困ったもんですね~」


「それにしても、何でうちは変な噂が絶えないんでしょう。
四六時中そうじゃない?」


「ええ。
でもそれはつまりですね、人気の裏返しじゃないんでしょうか」


「どういうことよ?」


「うちのような人気校はアンチも多いはずです。
人間は妬む動物ですからねー。
人の成功をうらやましいと感じたり、人が持っているものをほしいと思うのは仕方のないことです。
きっとそんなアンチがいい加減なデマを流してるんですよ」


「単なるデマなら、それはそれで構わないんだけどねー」


「しかし念のため伺っておきましょう。
私はそういう責任ある立場ですので」


「たのもしいわ」


「で、どんな噂なんですか?」


シャムネコの頭を撫でながら里中が言った。


「美術の山上一仁先生に関する噂よ」




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