幼馴染みをやめる時
ザ-


「ほら、あそこまで走れ」

後ろを振り返り、私がついて来てないことが分かると戻ってきて、私の手をギュッと握り走りだした。





「ハァハァ、もう走れない」



びしょ濡れになってしまった私達がやっと辿り着いたのは、夏休み中の幼稚園の園舎の軒下




「お前、運動不足過ぎだろ?」



顔だけ上げると彼の、雨でぬれた制服がペッタリと肌に張り付いていて、鍛えられた体が透けて見える。





――目が離せない
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