略奪愛の結末
篤朗は 毎日病院によってくれた。
夜遅くなりそうなときは 営業先から時間を作って
来てくれて 私は幸せだった。

退院の日はどうしても外せない仕事があって
なぜか 卓朗が迎えに来てくれた。


「あ・・・。」

「よ おめでとう。」

「パパが来るって……?」

「ごめんな。親父は葬式が入っちゃった。
かあさんは お祝いの準備でスーパーにおいてきて
帰りひろって帰る。
んで 寝ていた俺はたたき起こされた。」

「そうなんだ ありがと。」

卓朗には私の企みを知られているから
あまり顔を合わせたくないと思っていた。

「俺もオジサンか~。」

ママからプレゼントされた豪華なおくるみにまいた
赤ちゃんをマジマジと見つめる。

「それにしてもスゲーよな。マリはさ~
すべて叶えちゃった。欲しいもの全部
それ以上手に入れちゃったな。」

「卓ちゃん そういう言い方しないでくれる?」

「え?悪い気はないんだけど
マリちゃんの悪運の強さが すごすぎるよ。」

「悪運とか…。やめてくれます?」

「ごめんごめん~。」


卓朗は私の心の底を知っているから
本当に会いたくなかった。
篤朗が兄の卓朗を遠ざけているから 会わずにすんでたけど

「篤朗に変なこと言わないでね。」

「変?なことないじゃん。
マリはマリのやり方で篤朗を愛してたんだし
その愛を手に入れることは当たり前だろ。」

どっちにしてもコイツは
これからやっかいな存在になりそう。
< 211 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop